はい、使い方次第で大きな効果があります。ただし注意点もあります。

1.インプット&アウトプットのサイクルを継続して回す
オンライン英会話は使い方次第で高い成果を上げることが期待できます。
仕事で英語を使うとなると、話すだけでなく、聞く、読む、書くが必用ですね?これを英語のFour skillsと呼びますが、いずれも継続することが必須です。
また、インプットとアウトプットという観点で見ると、インプットとアウトプットを交互に回すことも必要です。というのも、インプットなくしてアウトプットすることはできないからです。ガソリンを入れずに自動車が走り続けられないのと同じです。
インプット、アウトプットのサイクルの中ではオンライン英会話はアウトプットに当たります。
オンライン英会話以前にインプットした文法、語彙、発話練習を総動員してアウトプットするのが英会話だからです。
さらにオンライン英会話は忙しい人でも都合に合わせて受講できるので便利ですね。ただし、いつでも受講できると思うと仕事のスケジュールを優先して後回しになりがちです。
だからこそ、スケジュールをある程度固定するのが継続のカギです。例えば毎週火曜日と金曜日で仕事や家族行事が入らない時間を基本時間枠にしてみてください。
2.インプット&アウトプットのサイクルの中でのオンライン英会話の活用
先ほどふれたように、オンライン英会話は外国人と実際に英語で会話をする絶好のアウトプットの機会です。英語は暗記科目だという印象を持っている人は少なくありませんが、私自身は話し方の構成(文法事項や慣用表現、語彙)の仕方を練習したうえで、その場の状況に合わせて動詞や名詞を入れ替えてッセージを伝えるのが英会話だと考えています。
したがってまったく準備せずにオンライン英会話のレッスンを受けても、空っぽなところからは場当たり的な物しか出てきません。日ごろからインプットをしているという準備があって初めてオンライン英会話の効果は最大限になるでしょう。
インプットとアウトプットのサイクルの中でのオンライン英会話
インプット(文法・慣用表現・語彙の学び)
↓
アウトプット:オンライン英会話(話す)
↓
インプット(オンライン英会話での新しい学びの復習と定着)
↓
アウトプット:オンライン英会話(話す)
私自身もオンライン英会話を10年以上続けていますが、毎回レッスンが終わった後で、その日に新しく学んだ単語や言い回しを何度も口にして記憶に残すようにしています。
レッスンを受けただけでは何も残らないからです。
3.レッスンが終ったらログオフの前に次回の予約を入れる
オンライン英会話は慣れてしまえばお気に入りの講師もできて、楽しい時間にもなりますが、慣れないうちは毎回へとへとになる人もいらっしゃるかもしれません。
レッスンが終るとほっとして、そのままログアウトしがちですが、ここで次回のレッスン予約をいれると続けて受講しやすくなります。
そのためには手元にスケジュール管理の手帳やカレンダーを用意しておいて、ログアウトする前に次回の予約をするとより、継続しやすくなります。
4.ビジネスに特化したコースを選ぶ
オンライン英会話にも、日常英会話とビジネス英会話のコースがあります。
もし仕事で使う英語を習得したいのであれば、場面設定が仕事の場面に絞られたビジネス英会話のコースをお勧めします。
ビジネス英会話は日常英会話より難しいと思っている方が多いようですが、実は逆です。日常会話は話題に制限がなく、どんな話題にも発展する可能性がある一方で、ビジネス英会話は場面設定や使う語彙数がそれほど多くないので、日ごろ仕事をしている人であれば会話がどんな場面で繰り広げられているか想像も容易なため実はなじみやすいのです。
5.お気に入りの講師に出会ったら「お気に入り」に登録してかわるがわる受講すると飽きない
お気に入りの講師を見つけるには2つの方法があります。
1)講師のプロフィールを見て決める
自分と共通する経歴や専門分野、趣味をもつ講師を選ぶと話題が広がりやすくなります。特に仕事で英語を話せるようになりたい場合はビジネス経験豊富な講師を選ぶとよいでしょう。こちらからの質問にも実例をあげて答えてくれることでしょう。私の場合は人事の経験が長く、今でも人材開発系の仕事(講師など)をしているので人材開発職の経験がある講師の方をお気に入り講師に登録しています。
2)実際に受講して、よかったら「お気に入り」に登録する
時間の都合のみでたまたま選んだ講師がよかった。ということがあります。そのときも「お気に入り」に登録すると「お気に入り」を増やすことが出来ます。
また、性格的な相性もあります。話し方や声が聞き取りにくいなど、個性もありますので、自分がレッスンを受けるのに抵抗感がない講師というのも大切なお気に入り講師の条件です。
さらに自分の気分、例えば落ち込んでいるときは人当たりの柔らかい講師や、話すと気持ちが明るくなる講師がいいなとか、気分的に充実しているときはアップテンポ気味でどんどん間違いを指摘してくれる講師を選ぶなど(講師に対して失礼な言い方ですが)「使い分ける」のも継続化するための方法の一つでしょう。
6.オンライン英会話の意外な盲点: 文法の詳しい解説・アクセントの矯正はしない
ここまで仕事で使う英語の習得にオンライン英会話を活用して効果を上げる方法をお伝えしてきました。ただしオンライン英会話は万能ではありません。
最初にお伝えしたように、オンライン英会話がアウトプットの場だとすると、インプットは自分でする必要があります。
また、文法的間違いを指摘してくれるようにリクエストすれば、かなりの確率で指摘してくれますが、細かい説明まで求めるのは時間的に難しいでしょう。オンライン英会話の時間設定は、ほどんどが25分から45分です。文法的な解説などは自分で学ぶ必要があります。
さらに、オンライン英会話の講師は多国籍にわたるので、ネイティブスピーカーではありません。出身国特有のアクセントがある場合が多く、受講生のアクセントを直すということもしません。ストレス(強く発音するところ)の位置(音節)を指摘するにとどまります。講師によってはあまり細かいことは気にせず、文法の間違いの指摘もせずに、ひたすらあなたを褒めて楽しく過ごすだけの方もいます(私個人の経験からですが)。
独学で話せるようになった人なら、ご自身で「インプット・アウトプットのサイクル」をまわすことでオンライン英会話を活用しながら英語力を伸ばせるかもしれません。
でも英語のスコアが取れたのに、どうしても話せるようにならず足踏みしている人の場合は、プロの力を借りて「知っている英語・わかる英語」を「話せる英語」に変えるための指導を受けるほうが確実に上達することでしょう。自力だけでなく、時にはプロの力を借りることで無駄な時間と労力を節約できます。
まとめ
今までお伝えしたことをまとめると以下のようになります。
・ オンライン英会話で仕事で使う英語力を身に着けるには「インプットとアウトプットのサイクル」のなかでオンライン英会話をアウトプットの機会にする
・ 継続化するためには、レッスンが終わってログオフする前に次回の予約を入れる
・ ビジネス英会話に絞ったコースを選ぶ
・ 「お気に入り講師」を見つけて目的に応じて使い分ける
・ 文法の深い理解、アクセント・発音の習得は思い切ってプロの力を借りる
もしもあなたが、“TOEICテストの点数は取れたのに、なかなか話せない、自信がない“
としたら「初めて英語を話す」ことを目標にしたプライベートコースがここにあります。
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この記事を書いた人

仕事の英語パーソナルトレーナー
河野 木綿子(こうの ゆうこ)
上智大学新聞学科 1983年卒業
ロンドン大学 Goldsmiths College
心理学部 大学院 2000年卒業
東京都青梅市出身
日本第1号の仕事の英語パーソナルトレーナーを2014年に開業。
英語ができるだけでは難しい、海外との業務で圧倒的な結果の差を生む
「マナーや振る舞い」まで学べるレッスンが評判です。
【保有資格】
・ケンブリッジ英検
・IELTS 7.0 (1998)
・英国心理学協会の能力・適性テストの実施資格※
※企業で面接、適性検査、能力検査を実施する資格
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