TOEIC800点でも仕事で英語が話せません。原因と対策方法を教えて下さい

実際に英語を使う「アウトプット」が足りていないのが原因です。下記ステップを実行して下さい。

時間がない中で話せるようになるための英語学習をどうするか?具体的なステップ

1. 「これ言わなくちゃ!」の積み重ねで言えることが増える

確実に英語が話せるようになる方法があります。それは「これを伝えなきゃいけない」という状況で、「なんて言ったら伝わるかな?」と辞書やインターネットを使って調べて、「実際に使う」。たったそれだけです。

TOEICテストで800点前後のスコアが取れた人なら言いたいことをシンプルな文章に出来ることでしょう。それでも実際に自分が明日の会議で「これだけは言わないといけない」ということがある場合、「英語で何ていうのかな?」と改めて調べる必要がある表現は沢山あることと思います。

そういうときこそ、その単語や言回しを調べてメモを作ってください。
単語ならアクセントの位置を確認して発音も調べる。単語が動詞ならすぐあとに目的語が来る他動詞なのか、前置詞が来る自動詞なのか。また名詞の前にくる「~をする」の「する」はどんな動詞が使われるのが自然なのか。

例として「プレゼンテーションをする」は 

give a presentation
または
make a presentation

であって、do a presentation とは言いません。

このように言いたいことを調べる ➡ 実際に仕事で使う

というサイクルを回すことによって知っている・使える単語や言回しを増やします。

正直にお話しますと私も仕事の英語デビューをしたばかりの2,3年は「言いたいこと、言わないといけないこと」を準備して伝えるのが精いっぱいで、リスニングの方はまだまだでした。
でも言えるよ表現が増えて来ると、相手の話を聞く心のゆとりも出てきます。

2. ネイティブスピーカーの言葉遣いを聞いて表現を増やす

英語での会議で場数を踏むうちに、ネイティブスピーカーの言い回しで「あ、これ今度使ってみよう」ものをマネするようになって、言えることがどんどん増えていきました。
それも事業部長クラスや役員会のメンバーなので、正式な場所で使えるビジネスの場に相応しい表現ばかりです。

例えば「~については」という表現ひとつとっても、下記の通りバラエティがあります。

「~については」
“In regards to ~”
“Regarding ~”
“As regards to~”
“s for ~”

それまでは「about」くらいしか思いつきませんでしたが、こオーストラリア人の社長と日々ご一緒していたときに彼がこのバリエーションをよく使っており、自分でも使うようになりました。

3. 言いたいこと、伝えたい情報を瞬時に決める練習

多くの日本人会社員は、ゼロから考えて自分の意見を持つという習慣がありません。理由は役員・上司の意見をきいてから、それに対立することがないような意見をまとめるということを社会人になってから何年もやっているからです。
さらにきちんとした心理学の調査に「日本人は対立を恐れ、周りの意見を確認してから出ないと自分の意見を公に口にすることをためらう」という結論を導き出したものがあります。

これは日本人特有の「対立を避ける」和の文化の影響が強いからです。一方で私たちが英語で一緒に仕事をする英語圏では、上司と違う意見を言っても攻撃されたり、排除されることはありません。それどころか、その場に新しい視点を持ち込むことになるので歓迎されることでしょう。

1) 自分の読解力に合った文章を用意する

オンライン記事でも英語のテキストの長文でもよいので、自分の読解力に合った「辞書を引かずに読んでおおかた何が書いてあるかわかる」文章を用意します。
ひとつの記事の中に、皆目見当のつかない単語が5つくらいまでの文章が良いでしょう。

2)一段落ごとに「何が書いてあるか」日本語で言ってみる

この段落ではこういうことが書いてあります。と自分で言語化する。要約の練習です。

3)最後に長文全体が何について書いてあるか日本語で要約する

この文章は〇〇について書いてあります。こういうことを言っています。と日本語で大枠から細部について内容を自分の言葉で説明します。

4)以上の手順になれたら、英語で同じことをやってみましょう。

このとき、なるべく短い分で説明してください。考えがまとまって入れば、短い文章をいくつも重ねて説明することができます。
短い文章とは文型で言うと

SV
SVC
SVO
SVOC
SVOO

です。

まとめ

着実に話せるようにする練習方法についてご紹介しました。
要は、自分の考え、情報を言語化して、口から出せるようになる練習です。
この練習はご自分ひとりでもできますが、専門家の元でフィードバックをもらいながらされることをお勧めします。

もしご不明な点や個人レッスンにご興味がある方からの無料のお問合せをお受けしています。こちらのフォームからからご連絡下さい。

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この記事を書いた人

仕事の英語パーソナルトレーナー
HR Specialist
河野 木綿子(こうの ゆうこ)

ロンドン大学 Goldsmiths College 2000年
心理学部 大学院卒業

テストの高得点者が話せるようになるお手伝いをしています。
25年間大手外資系企業の人事部に勤め、人材開発の専門家となる。その経験とロンドン大学大学院で学んだ学習理論と効果測定を活かし、日本で第1号となる仕事の英語パーソナルトレーナーを2014年に開業。
著名人含む約90名を、仕事の英語デビューに導いてきた実績を持つ。

【保有資格】
・ケンブリッジ英検
・IELTS 7.5 ※旧英連邦の英語4スキルテスト
・英国心理学協会の能力・適性テストの実施資格※
※企業で面接、適性検査、能力検査を実施する資格

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