外国人 上司に名前で呼ぶ?役職名で呼ぶ?日本とのコミュニケーションの違い

挨拶は”Hi, Robert!”で失礼になりません。Robertの部分を呼び捨てにするか、san 付けにするかは企業文化によります。

外国人上司の呼び方は?

初めて外国人が上司になった時。共通語が英語になるだけでもプレッシャーを感じるのに、日々やり取りをするとなると、どういうふうに接していいか戸惑うことがあるかもしれません。
最初はどういうふうに声を掛けたらよい物やら、なんと呼んだら失礼にならないか。そんな迷いやお悩みにお答えする記事です。

声掛けをするとき


丁寧な話しかけ方もありますが、上司に対しても Hi. で失礼にはなりません。またビジネスの相手と初対面でも第一声が “Hi!” でも、その後

Nice to meet you.

など正式なご挨拶を言うことになるので失礼になりません。さらに日本人が思っている以上に、普段からやり取りをしている上司とのやり取りはカジュアルです。

Hi. よりも丁寧にしたいときは 
Hello.
Good morning!

など時間に合わせて使い分けましょう。

ここでGood morningというのはかなり丁寧なほうで Goodを省略して
Morning!
だけの声掛けも一般的です。

さらにこれは文化の違いですが、日本のように「朝、誰かに合ったら挨拶をしましょう」を全員が実行しているわけではなく、本人の習慣によってはオフィスに入って来て静かに自分の席について黙々と仕事を始める人もいます。
英語で仕事をする場合、必ず〇〇をしなければならない、といった規則で縛ることはあまりありなく、判断は個人に委ねられる傾向があります。

上司の呼び方

企業文化によって上司をどう呼ぶかは分かれます。
初めて外資系企業に入社した人や、外資系企業に慣れていても転職した場合は、周りの人がどんなふうに上司を呼んでいるか、出社して初期のうちに観察して周囲に合わせると失敗がありません。

元々日本文化の色が濃い企業で、後に外資系になった場合は外国人上司の名前の後に -san を付けることが多いようです。
ただし、その名前の部分がファーストネームであったり、ファミリーネームであったりと、なんとなくですが人によって違います。

例: Robert Smithの場合

Robert-san

Smith-san

もしこの上司がアメリカ人だとニックネームでRobertのニックネームで

Bob-san

と呼ぶ場合もあります。

また、外資系企業の場合、海外経験の長い人がいると、ほとんどの人が社長に対してsan付けをしている中で、その人だけが社長をファーストネームで呼ぶということも起きてきます。
それは後述しますが、その方と社長の間で「心の距離」が近いからです。気楽にものを言い合える関係だからです。

敬語的表現を使うかどうかの判断基準

さて、ここで上司に対しての呼び方だけでなく、どれくらい丁寧な言葉で話したらよいかの判断基準についてお伝えします。

映画やドラマを見ていて、英語は日本語に比べてフレンドリーなやり取りが多いと思われることが多いと思います。実際にそうですが、英語のやり取りでも、日本語の敬語にあたる丁寧な話し方があります。

丁寧な話し方になるかどうかは相手との「心の距離」で決まります。「心の距離」とは、相手との関係がどれくらい近しいか、気を遣わずにやり取りができるかどうかのことです。例えば今日初めて会ったばかりの人なら、相手のことをまだあまり知りませんし、気を使いながらお互いに質問をしたりしますね。この状態だと「心の距離」がまだ遠い状態です。

ところが、特にアメリカの方から感じるのが、2度目にあった時、またはメールをやり取りするときは大抵お互いにファーストネームで呼び合い、メールなら挨拶抜きで本題にはいるなど、カジュアルな方が多いです。これを日本人同士のように、いつまでも丁寧な英語で返事を出していると、先方はこちらのことを「堅苦しい人」「なかなか打ち解けない人」「もしかして私のことを避けている?」と勘ぐったりすることがあります。

実際にある生徒さんから聞いた話ですが、その方がカナダのプロジェクトチームのメンバーとメールでやり取りしているとき、カナダ人からこんな話を聞いたそうです。
「あなたの前任者の方は、ずーっとフォーマルな英文でメールを書いてきたので打ち解けられなかった」。

上司がDr. の場合は呼び方に注意が必要

今お伝えしたように、英語でのやり取りは上司に対しても、お互い気心が知れていると、日本人同士の時よりカジュアルな傾向がある英語ですが、例外があります。
それは外国人上司が博士号(PhD.)の保持者や、医師(Medical Doctor)であるときです。

その場合、博士号も医師もファミリーネームの前に Dr. を付けて

Dr. Forrest

のように呼びます。もし本人が

「ファーストネームで呼び捨てにして欲しい」
Please call me Robert.
You can call me Robert.

と希望してきた場合はこの限りではなく、ファーストネームの呼び捨てで構いません。

日本の組織で働いていると博士号をもっている人に対しても「~さん」と不通に呼ぶことが多いですが、特にアメリカ人の場合やアメリカに本社を持つ企業の場合、アメリカは学歴社会であることと、学位を取るには長い年月と多額の学費がかかるため、博士号の社会的ステータスは高いです。
アメリカ育ちの友人から聞いた話ですが、店の入り口に名前を書いて入店を待つカジュアルなレストランでも博士号をもつ方が自分の名前の記載をするときに Dr. Forrestのように自らDr. と書いていたそうです。

また名刺の記載も、単に氏名だけでなく、学位を入れるのが普通です。

例: Robert Smith Phd.(博士号)
   Robert Smith MD (医師)

医師が組織の中にいることを不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、製薬企業などでは医師をマーケティング部門で雇用して、薬の各領域のKey Opinion Leader (KOL)とのネットワークを築いて営業戦略として活用することもあります。
その場合、英語でのやり取りはもちろん Dr. Takahashi のように呼びますが、日本語でも「高橋先生」と先生付けで呼ぶことが多いです。

本人の前で本人をHe/She 彼・彼女と呼ばない

以上、職場での人間関係を中心に、名前の呼び方についてお話してきましたが、ここからは職場以外でも気を付けたほうがいい、英語でのマナーについて取り上げます。

英語での会話のやり取りでは名前を呼ぶことを大切にします。これは相手が上司かどうかを問わず、英語を話す際のマナーです。
基本的に本人の前では代名詞を使わず、名前で呼びます。何度出てきてもその都度、名前を呼び、その人を「そこに居ない人」にしないように、尊重して名前で呼びます。
さらに自分の家族を呼ぶとき、例えば夫、妻、息子、娘でも my husband, my wife, my son, my daughterより、実際の名前で何度でも呼びます。

私が公用語が英語の職場で仕事を初めて間もなかったころ、Directorと私と同僚の3人で打ち合わせ中のことでした。私がDirectorと話しながら同僚を She と呼んだら、

「本人が居る前でその人をSheと呼ぶのは失礼だから、名前で呼びなさい」とその場で注意されました。
こうした暗黙のマナーは学校で習う機会が少ないので、若いころにそのことを教えていただくことができてラッキーだったと思います。


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この記事を書いた人

仕事の英語パーソナルトレーナー
HR Specialist
河野 木綿子(こうの ゆうこ)

ロンドン大学 Goldsmiths College 2000年
心理学部 大学院卒業

テストの高得点者が話せるようになるお手伝いをしています。
25年間大手外資系企業の人事部に勤め、人材開発の専門家となる。その経験とロンドン大学大学院で学んだ学習理論と効果測定を活かし、日本で第1号となる仕事の英語パーソナルトレーナーを2014年に開業。
著名人含む約90名を、仕事の英語デビューに導いてきた実績を持つ。

【保有資格】
・ケンブリッジ英検
・IELTS 7.5 ※旧英連邦の英語4スキルテスト
・英国心理学協会の能力・適性テストの実施資格※
※企業で面接、適性検査、能力検査を実施する資格

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