外資系への転職を考えています。英語面接で合格するために必要な準備を教えてください

外資系採用面接

類選考を通過して、面接に合格するための準備と当日の注意事項をお伝えします

職務経歴書の書き方

日本語の職務履歴書とは書く順番、内容ともにまったく違う

職務経歴書のことを英語ではCV (Curriculum vitae)と呼びます。
氏名、連絡先(今ではメールアドレス)に続いて要約(Summary)を書きます。
要約には応募目的、自分が応募ポジションに相応しい応募者であることが伝わるように強みを整理して書くといいでしょう。

要約に続いて、仕事の具体的な内容(担当業務)と実績をいつの出来事か西暦を入れて、時系列で直近から昔に溯って書きます。
その際、直近になるほど、応募職種に直接関連する業務経験を強調して書きます。書類選考に通るためには応募職種に相応しい経験、スキル、実績を備えた候補者であることを伝えて、選ばれるためです。

書類選考に通る職務経歴書を作るには参考になる書籍が出ていますが、初めて職務経歴書を作る方は、外資系への転職に詳しい方に出来上がった書類の書き方、内容を必ずェックしてもらってください。
また、外資系の採用の書類選考ではわずか1文字の誤字脱字でもそれだけで不合格になります。注意力が足りない、作ったものを見直す習慣がなく、実務力が劣るとみなされるからです。

外資系に転職する際にもとめられる英語力とは

外資系企業に転職するために英語学習を続けている人は多いと思います。一般的にはTOEICテスト800点前後や英検1級の取得が必要と思われているようです。
もし日本企業から外資系企業に初めての転職で、過去に英語で業務を担当したことが無い場合はTOEICテストや英検取得の有無を見て、上記の基準をもとめられますが、あくまでも採用後に英語で仕事が出来そうかどうかの予測材料にすぎません。過去に英語での業務経験があり、実績として職務経歴書に書けるレベルであればTOEICテストや英検取得の有無は問われません。

ただし、英語での業務経験がある場合もない場合も、面接が一次、二次と進む途中で面接官や外国人社員が面接に同席して、その場で英語面接になる場合もあり得ます。対策として英語面接の練習をしておくことをお勧めします。英語での質疑応答であっても日本語の時と同等にシンプルに伝わりやすく話せることが大切です。

もし今まで英語の業務の経験がなく、TOEICテストのスコア要件をクリアして、英語面接を通過した結果、無事に入社した場合はそこから次のフェーズが始まると覚悟した方がよいでしょう。入社後3カ月または6ヶ月の試用期間(Probation Period)があり、その間に「英語で業務が遂行できない」と判断された場合は試用期間終了とともに雇用が終ることもあります。TOEICテストの得点が800点を超えても話せずに同僚とチャットでやり取りをして済ませていたところ、試用期間終了と共に契約も終了した例があります。

近ごろでは日系企業であっても海外とやり取りをする機会が増えています。将来的に外資系への転職を考えているのであれば、今いる組織で積極的に海外業務に携わる業務に就くことも準備としてお勧めします。

英語面接の構成と質問内容

オンラインであれ、対面であれ面接の質問内容はおおむね下記のように構成されています。
新卒の採用面接の際は、あたかも回答に受かりやすい正解があるように考える学生さんもいます。それに対して、職務経験を積んだ中途採用の際は「企業に選んでもらう」というより「企業と対等な立場でお見合いをする。相性を見せてもらう」くらいにとらえてよいと思います。

  1. アイスブレーキング(こちらの緊張をほぐすための簡単に答えられる質問)
  2. 今までのキャリアの要約
  3. (2)についての質問、時に転職回数について、その理由
  4. 今回の応募動機(どうして同業他社ではないのか?)
  5. 今までの経験で一番困難だったこと
  6. 一番困難だったことをどうやって乗り越えたか
  7. 今までの仕事であげた一番大きな成果
  8. 入社したらどのように会社に貢献ができるか
  9. (一般社員の場合が多い)3年後、5年後の自分はどうなっていたいか
  10. (時として)周囲の人から「どういう人」と言われることが多いか
  11. (時として)自分の強み、改善の余地
  12. 希望の給与レベル

上記の質問の中で 5. 6. 7は深層背景面接という手法が用いられることがあります。
深層背景面接をする目的は、本人が職務経歴書や、面接中に挙げた自分の成果が本当に本人の実力によるものかどうか、実はリーダーについて行っただけではないかなどリーダーシップや職務遂行能力を試すことです。

英語面接の回答での忌避事項

前項の「英語面接の構成と質問内容」に回答する際の忌避事項と好感の持てる回答例は以下のようなものです。

2. 今までのキャリアの要約
あくまで要約ですので、あったことを時系列的に長々と話すことは避け、できれば1分。長くても2分程度で話しましょう。

例:主に大手外資系企業で人事の採用・人材開発の仕事をして参りました。30代前半でバイリンガルセクレタリーの経験も5年間あります。
  採用事務局、新卒入社時研修の企画・講師を経て、人事関連の心理学を学ぶために1年間海外留学をしました。
  その後は管理職として採用・社内公募・海外採用を担当して参りました。自分が業績を上げられる得意分野は採用ですが、一番興味があるのは採用と人材開発をつなげる組織
  開発です。  

3. 今までのキャリアの要約についての質問
時に転職回数の多さについて、その理由を聞かれます。その説明の際、過去に在籍した企業、団体にすべての責任を被せて非難するような表現を使うことは避けましょう。
転職回数が多い場合も同様。家庭の事情やメンタル不調が原因の場合はその経験を隠したりウソをつくよりは正直に伝え、すでに原因を解決できていることや対応方法など、そこから学び、今後は大丈夫だということを相手に理解してもらいましょう。

4. 今回の応募動機(どうして同業他社ではないのか?)
給与や、福利厚生、社員教育の機会の多さなど、自分の利益だけを考えた発言は避けましょう。面接官は会社の業績に貢献してくれる人を採用したいと思っています。
今よりも大きな責任を負いたい、仕事の幅を広げたいなど正直な動機を答えるのが望ましく、それを会社への貢献と関連付けて語れるとなおよいでしょう。

12. 希望の給与レベル
希望金額はあると思いますが、正直に言ってしまって、先方の予算を大幅にオーバーしたために不採用になることがあり得ます。この質問については「御社の給与制度を存じ上げないので業界平均、またはそれより少し上の水準ならうれしいです」くらいの控えめで少しお茶目な感じがよいでしょう。



もし外資系企業への転職準備についてお悩みやご心配事がありましたらお気軽にお問合せ下さい。

無料お問合せメール窓口はコチラ

外資系企業への転職 対策メニューのご案内

英語面接対策コース(全3回)4年間の合格率100%!

関連記事:

『外資系に転職したマネージャーが3ヶ月以内にやるべきこと』
外資系採用面接は深層背景面接。本当に本人の実績かどう詳しく問われる

関連動画:

『外資系に転職する前に知っておきたいことと準備』
『ビジネスの自己紹介で一度で相手に覚えてもらえる3つのポイント』