海外の上司からメールで承認をもらえる必須条件3つ

この記事は上司が海外にいて(レポートラインが海外)メールでの承認がなかなかもらえないと悩んでいる方のためのものです。
実践することで返事が早くもらえるようになります。

Web会議が増えても英文メールは重要

私の「英語のビジネスコミュニケーション」のレッスンを受けている方は、例外なく海外とのやり取りを日々されています。
Web会議がメインの人もいれば、英文メールのやり取りが多い人もいる。
最近はその両方の方も増えています。おそらく四六時中、英語でやり取りをするという仕事のスタイルが広まってきたのでしょう。

そんななかで多いお悩みが「英文メールで海外の上司から承認を取らないと仕事を進められないのに、なかなか返事が来ない」と言うものです。

レポート先の海外の上司は、例外なく自分のレポートラインの何か国もの担当者とやり取りをしていて、毎日受信する英文メールも多いはずです。そんな中で、何をどうしたら返事がもらえる確率が上がるでしょうか?

読まれて返事がもらえる英文メール必須条件3つ

初めに結論からお伝えします。読まれて返事がもらえる英文メールの条件はこの3つです。

  • 1)メールの内容がタイトルを読むだけでわかる
  • 2)メール本文がメインメッセージで始まる
  • 3)お願いの内容が細部まで具体的に書いてあるのでこちらに問合せをしなくて済む(判断材料がそろっている)

メールの内容がタイトルを読むだけでわかる

<読んでもらえるタイトルの作り方>
何が書いてあるのかをタイトルで伝えるための手順は;

① メインメッセージを一文で作る

例:採用担当者が海外の上司から候補者にオファーを出すための承認を取りたい
I would like you to give us an approval to make an offer to the candidate.

②(①)の文章から動詞、be動詞を抜いて名詞句*にする
Approval to make an offer to the candidate.

*名詞句: 連続する複数の名詞の間にSV関係のない一連の固まり

③ タイトルの形式に整えるため  a, the を抜いて
名詞・形容詞の一文字目を大文字にする

Subject: Approval to Make Offer to Candidate

メール本文がメインメッセージで始まる

日本語のメールは時候の挨拶から始まって、説明の後で相手にとって欲しいアクションを書きます。
日本人は相手に対いて失礼がないように細心の注意を払うからです。
唐突にお願いを持ち出すことなく、丁寧に背景情から説明します。

でも英語では逆です。
話すのも書くのも、結論(お願い事項)から始めます。
読み始めて説明が延々続くとメールの読み手は「いったいなにをして欲しいのか?」とイライラして、最悪の場合は読むのをやめます。

従って先程つくったメインメッセージからメール本文を書き始めるとこうなります。

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Dian,
I would like you to give us an approval to make an offer to the candidate.
ダイアン、候補者にオファーを出すことを承認していただきたい。
====================================
その後、詳細を具体的にかきます。

お願い内容が細部まで具体的に書いてあるからこちらに問合せをしなくて済む

私が知っている範囲ですが、多くの人が「偉い人にお願いするのに初めからずばっと要求を書くのははばかられる」と言います。

特に「お願い事をするのにこちらから締切りを切るなんて。。。」と躊躇して,具体的な情報はOKの返事をもらってから、と考えるようです。皆さんはどうですか?

でも実は、詳細が書いてないメールは逆に迷惑なのです。承認する人は判断材料が足りないので、この案件の優先順位を付けられません。今すぐ返事をしないといけないのか、それとも手が空いたときでいいのか。

日本人の多くは親切なので不明な点があれば、「いつまでに必要ですか?」と問い合わせてくれそうです。
でも英語のやり取りに慣れていて、必要なことは言葉で伝える人、日々たくさんのメールを受け取る人の場合、内容があいまいな依頼は後まわし、もしくは無視します。

なぜなら詳細情報が書いていないということは、重要事項ではないだろう。と判断するからです。

今回の採用担当者が候補者にオファーをだす承認を求める例であれば、締切り、オファーの概要を添付します。おそらくオファーの概要は指定のフォーム、または共有シートでお知らせるすことでしょう。

Dear Dian,
I would like you to give us an approval to make an offer to the candidate.
Your reply by August 20th is highly appreciated.

Dian, 候補者にオファーを出すことを承認していただきたい。
8月20日までにご返信いただけると大変助かります。

Please refer to the outline of the offer stated in the attached sheet.
オファーの概要は添付のシートをご参照ください。

If you have any questions, feel free to let me know.
もしご不明な点があれば遠慮なくお知らせください。

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上記のように

  • 1)メールの内容がタイトルを読むだけでわかる
  • 2)メール本文がメインメッセージで始まる
  • 3)お願いの内容が細部まで具体的に書いてあるからこちらに問合せをしなくて済む(判断材料がそろっている)

という条件がそろっていれば、忙しくても最初の名前の呼びかけに続く、3行の「やって欲しいこと」「期限」を読んでひと言、返信するだけで済みます。

例えば一言、
Approved.
実際こんなシンプルな返事を受け取ったこともありました。

経営トップ宛ての英文メールは初めの3行に重要事項を収める

以前、消費財の大手メーカーの方が「社長あての月例報告を出しても反応がもらえない」と悩んでいたケースがありました。

経営トップに対しての報告は情報量が多いほうがいいだろうと、時間と労力をかけてメールを書いていたそうです。
でも社長から反応がない。

そこで、先ほどの3つのうち、初めの2つ;

  • メールの内容がタイトルを読んだだけでわかる
  • メール本文がメインメッセージで始まっている

ということを実践して月例報告を送信したところ、

「3分後に社長から初めての返事がきました!」と報告してくださいました。

社長からの返信は;

Excellent report!
Thank you.

だったそうです。Congrats!
その月の月例報告はどんなものだったかというと
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Subject: Monthly Report for September 2018

本文:

課題の解決はおおむね遅れなく、順調に進んでいます。気になる2点については引き続きフォローしていきます。
以上

添付: ガントチャート(進捗表)
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社長がもっと詳細を知りたいとなれば添付資料を見て質問してくるでしょう。
その方の手腕を信じて任せているなら、これくらいシンプルでも大丈夫です。

多忙を極める経営トップ宛ての英文メールは本文の初めの3行で重要事項が伝わるように工夫しましょう。

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